1000ccエンジン搭載「超無人機」

アラセ・アイザワ・アエロスパシアルが開発

最大積載量150kg最長6時間以上飛行を実現

『第5回名古屋ロボデックス』にて実機初公開

アイザワグループの無人航空機開発会社、アラセ・アイザワ・アエロスパシアル合同会社(AAA、本社静岡県浜松市、共同代表:會澤 祥弘、荒瀬 国男)は、最大積載重量150㎏で航続時間2時間以上、無積載時では6時間以上の航行を可能とする1000ccエンジン搭載の超無人機「AZ-1000」を開発しました。10月26日からポートメッセなごやで開催される『第5回名古屋ロボデックス』にて実機を初公開致します。

 

2021年に発表した「AZ-500」を大幅に高出力化した「AZ-1000」は、低燃費、無振動、高い動力性能を備えた高性能二輪エンジン技術をベースに、エンジン本体から4本の腕を伸ばし直動でローターにエネルギーを伝える「空飛ぶエンジン」という発想をもとに開発され、高出力ながら圧倒的な小型軽量化に成功し、異次元の性能目標を達成しました。

超無人機「AZ-1000」と開発者の荒瀬国男

超無人機「AZ-1000」諸元:

機体形式 クアッド型マルチコプター
寸法

(プロペラ折り畳み時)

高さ1,000×長さ3,020×幅2,860 mm

(高さ1,000×長さ1,510×幅1,405mm)

空虚重量(最大離陸重量) 110kg(310kg未満)
積載量+燃料重量 200kg以下
航続時間(積載量) 6時間以上(積載量なし)

2時間以上(積載量150kg)

燃料タンク容量 55L
プロペラ 可変ピッチ式・直径1,700mm×4

 

なかでも、世界最高性能を誇る二輪車用エンジン技術を応用した小型・軽量・高出力の無人航空機専用エンジン『國男』は、二軸二次バランサーを搭載することで低振動化を図るとともに、レイアウトに工夫を凝らしたトランスミッション設計(特許出願中)により、高出力化と機体のさらなる小型化を同時に実現するものとなりました。そしてこのエンジンは、世界一を目指すニッポン男児の気概を示すためエンジン開発者の名前から『國男』(登録商標)と命名されました。

無人航空機専用エンジン『國男』

 

無人航空機専用エンジン『國男』諸元:

エンジン型式 水冷・4サイクル・直列4気筒・DOHC16バルブ
最高出力 110kW(150PS)
排気量 998cc
燃料供給装置 電子制御フュエルインジェクションシステム
特徴 2軸2次バランサーによる極低振動

機体のコンパクト化に貢献するギアレイアウト(特許出願中)

 

私たちは、この「AZ-1000」を、無人機を超えた異次元の無人機として「超無人機」と命名し、「AZ-500」と共に広く産業利用にご提案していきます。

今回開発したAZ-1000(左)と昨年発表したAZ-500(右)

 

「超無人機」は、無人機の産業利用に欠かせない3つの性能要件、①超・長航続時間 ②超・大積載量 ③超・小型軽量を満たし、あらゆる産業領域における様々な要求に応える機体として開発しました。

すでに、私たちアイザワグループでは、2つのプロジェクトでこの「超無人機」を活用するプロジェクトの開発に着手しています。

1つ目は、福島県浪江町と共同で「AZ-1000」を使った防災支援システム「The Guardian」の社会実装プロジェクトです。AZ-1000が強風・降雨のさなかでも自律航行しながら連続5時間にわたって海岸の映像を上空からスマホにライブ中継することにより、報道ヘリや自衛隊のヘリが駆けつける前に、住民一人ひとりに適切な避難行動を促すため開発を進めています。

2つ目は、洋上風力発電グリーンアンモニア製造艦「GAPS」の実証機開発プロジェクトです。洋上風力発電の風車を支えるコンクリート構造体の製造にAZ-1000を活用する計画です。コンクリートを射出するノズルを機体に取付け飛行しながらコンクリートを積層して構造物を製造するFlying 3D Printerとして開発を進めています。

私たちは、10月26日から3日間の日程で、ポートメッセなごやで開催される『第5回名古屋ロボデックス』に出展します。会場では昨年発表した「AZ-500」と今回開発された「AZ-1000」を初披露し、超無人機専用エンジン「國男」を展示いたします。また、機体やエンジンの詳しい性能、私たちがエンジン無人機を開発する背景などについてパネルや映像を交えながらご紹介を致します。

 

■イベント開催概要

名称:第5回 名古屋ロボデックス / FACTORY INNOVATION WEEK

会期:2022年10月26日(水)~10月28日(金) 10:00~17:00

会場:ポートメッセなごや 第3展示館

公式サイト:https://www.fiweek.jp/nagoya/ja-jp/about/robo.html

 

■アラセ・アイザワ・アエロスパシアルについて

會澤高圧コンクリート代表の會澤祥弘とスズキのオートバイ隼・GSX-Rエンジン開発を手掛けたエンジンデザイナー荒瀬国男が共同代表をつとめる無人航空機開発会社。コンクリート製品の製造に無人機を活用したいと考える會澤とオートバイで培ったエンジン技術を無人機に活かしたいと考える荒瀬が意気投合し、2020年8月に静岡県浜松市に設立した。エンジン、機体、プロペラ全て自社で設計・開発し、日本のものづくり技術を結集した純国産無人機で世界一を目指す。

Webサイト: https://www.aaa-llc.jp/

 

■會澤高圧コンクリートについて

 

 

 

 

 

Innovate・Challenge・Trustの理念のもと、コンクリートマテリアルと先端テクノロジーを掛け算して新たな企業価値の創造に取り組む総合コンクリートメーカー。バクテリアの代謝機能を活⽤してクラック(ひび割れ)を⾃ら修復する⾃⼰治癒コンクリート(Basilisk)や速乾性のセメント系材料を使ったコンクリート3Dプリンターといった新機軸をMITやデルフト⼯科⼤学等との産学協⼒をテコに⽮継ぎ早に打ち出し、伝統的な素材産業からスマートマテリアルを基軸とするイノベーション・マーケティング集団へとDXを仕掛けています。2022年3⽉期の売上⾼(単体)は203億円。従業員647名。

 

■プレスリリースのお問合せ先

デジタル経営本部 嘉津山 公一(080-2879-8218)

 

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