2024年12月16日~17日、札幌市の「ホテルモントレエーデルホフ札幌」にて開催された NIKKEI FORUM グローバルGX・金融会議札幌 において、弊社 會澤祥弘社長が Day2(12月17日) のパネルディスカッションに登壇いたしました。

 


登壇概要

  • テーマ:『北海道の技術が作る新たなインフラ』
  • 登壇者
    會澤祥弘(會澤高圧コンクリート株式会社 代表取締役社長)
    石井吉春 (北海道大学公共政策大学院 客員教授)
  • モデレーター
    高橋徹(日本経済新聞社編集委員)

パネルディスカッションでは、GX(グリーントランスフォーメーション)の切り札とされる浮体式洋上風力において、コンクリートと最先端テクノロジーを掛け合わせることで実現する新たな社会インフラ について議論が展開されました。

會澤社長は冒頭、ひび割れを自ら修復する自己治癒コンクリートやMITと開発を進める電子伝導性コンクリートなど革新的なコンクリート系素材について説明しました。そのうえでコンクリートの新たな製造施工手法として3Dプリンターが台頭しつつあることを指摘、1,000ccの大型エンジンを搭載したドローンを独自開発することで、より自由に大型の積層造形ができる“空飛ぶプリンター”を2028年までに実用化させる計画を明らかにしました。

會澤社長は、「政府の浮体式洋上風力の導入目標が2040年までに30ギガワットを想定している。その実現にはおよそ4,000艦もの浮体が必要になるにもかかわらず、浮体を大量に生産して排他的経済水域にデリバリーする手法が確立していない」と指摘し、全国津々浦々で供給可能なコンクリート産業がその役割を果たせると強調しました。

浮体式洋上風力で生み出した電気を洋上でアンモニアなどの燃料に転換する『MIKASA』構想を説明しながら「テクノロジーによって日本は資源国になれる」と強調、大量に浮かべる海洋構造物のネットワークをエネルギーだけでなく、漁場や防衛、水冷式データセンターにも活用することで、浮体のネットワークを21世紀の国を形づくる新たな公共財としてとらえ直すことを提唱しました。

 


会議の背景
2023年5月にGX推進法が成立し、政府および企業のGXへの取り組みが加速する中、2024年6月には札幌市が 「GX金融・資産運用特区」 に指定されました。本会議では、北海道を舞台に産官学が連携し、再生可能エネルギー開発やGX金融の推進、さらには日本のGX産業の未来について内外の専門家が意見を交わしました。

 

NIKKEI FORUM「グローバルGX・金融会議札幌」Webサイト:https://nikkeiforum.com/gxs/