アイザワグループは、京セラグループと提携し、同社の管理会計手法である「アメーバ経営」を導入する。2000年4月から経営システムを本格運用すると同時に、アイザワが京セラコミュニケーションシステム(KCCS)に対し第3者割当増資を実施、資本関係を結ぶ。小集団部門別採算制度によって各事業所単位の採算意識を高めるとともに、中堅や若手のリーダー層の育成につなげる。
アメーバ経営は、小集団部門別採算制と呼ばれ、京セラ本体のほか、DDIなどの京セラグループが全面導入している管理会計の仕組み。アメーバ経営の外部企業に対する導入は、京セラのシステムコンサルティング会社、京セラコミュニケーションシステム(KCCS)が担当している。アイザワとKCCSは1999年12月、両社でアイザワ・アメーバプロジェクトチームを発足させ、2000年度からの本格運用に向けて、社内の機構改革、運用システムの構築、情報システムの整備などを進めてきた。
アメーバ経営は、社内の各部門を採算単位のアメーバ(細胞)に小分けし、各アメーバごとに管理会計上の決算(採算表)を月次ベースでスピード作成、これを基本資料に「アメーバ経営会議」(代表取締役主催)などを通じて日々の経営改革を実行して行く内容。採算表は、各アメーバの総収入から人件費を除く全経費項目を引いて差し引き収益を割り出し、これを各アメーバの総労働時間で割ることで、時間当たり採算(単位:円)を導き出す。グループの一人当たり賃率より時間当たり採算がいくら上回ったかで、当該アメーバの創出した付加価値(収益)が判断できる。家計簿のように簡単で財務会計の知識がなくても使える、全社員が同じ経営指標で業績を判断できる、などの利点があり、アイザワグループでは今後、最も重視する経営指標をアメーバ採算表に置く。
アメーバ経営の導入は、新会社のOOPS Corporation(株式会社ウップス)を含む全グループ会社の事業所が対象。採算表をもとに独立採算経営を目指すアメーバ単位はグループ全体で53に上り、4月1日付の人事発令で50数名のアメーバリーダーが任命された。
アイザワと京セラは、今回のアメーバ経営導入を機に、資本提携することでも合意した。アイザワがKCCSに第3者割当増資を実施、京セラ側はアイザワの発行済み株式の2.7%を取得する内容。北海道の企業でアメーバ経営を導入したのはアイザワグループが初めてであり、アイザワは今後、他の道内企業に対するアメーバの普及で京セラ側を側面支援する。KCCSは従来のシステム構築事業に加え、インターネットのセキュリティー関連事業、ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)事業などに業容を急拡大しており、アイザワは今後、IT関連でも同社との提携の可能性を探る考えだ。 |